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「サフィールを、殺しました」
ダアトの礼拝の間
「・・・そうか」
返事は短いが、しかし、吐き出されたものは深く重い
「責めますか、私を・・・」
「・・・そんな権利を、俺は持っていない
お前を、そして俺を責めることができるのは、サフィールだけだ」
どうして、俺たちはあの手を取ってやらなかったのだ
必死に差し伸べられる手をとり、こちらへ引いてやればよかった
あの痩身を抱きしめて、言葉を尽くしたなら、こんな結末は避けられたんじゃないだろうか
しかし、ずっと思っていた
彼と離れた日から、ずっと、
「いつか、こんな日が来るだろうと、思っていた」
二人きりの礼拝堂に、ピオニーの声は静かに響く
いつかこんな日が来るだろうと思っていた
連綿と続く日々の断片
繰り返される朝と夜
そして、いつか、君が居ない朝が来るのだろうと、思っていた
この世界に君はもう居ない
大地にも、空にも、海にも、どこにも、もう君は居ない
次の朝を巡る時
君の居ない世界が始まる
許容も、赦しもできない、世界の始まり
さようなら、さようなら、さようなら
愛した世界よ、愛した君よ
久遠に遠き、さようなら
--*--*--*--*--*--
レムの塔後のダアトにて、ジェイドとピオニーと、そしてサフィールに何もなかったなんて言わせない
でも、ピオニーのサフィールの死の受け止め方がわからないのもまた事実・・・
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