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「元親、知っていたか?
人の思考は、頭に宿るそうだ」
唐突に問いかけた彼の手には、先日、贈った南蛮の医学書
四国の学者総出で解読したその横文字の書物を、元就はたった数日で読んでしまったようだ
「あちらは凄いな。この国では想像もつかないような考えが常識となっているらしい」
感心したように小さく頷きながら、手元の書物の頁をペラペラとめくる
「人が生きるということの全ては、脳髄に集約されているそうだ。
魂でもこの身でもなく、両手でつかめる程度の、此処に」
書物から手を離し、元就はまるで耳を塞ぐかのように、両の手で頭を覆う
「・・・だが、不思議だ・・・
それでも・・・胸が痛むのだ・・・
苦しい時、辛い時、痛むのは胸なのだ」
輪郭をなぞるように、元就はずるずると手を下ろす
「ただの血肉の塊が痛む
それは、脳で感じる痛みより酷い
なにより、癒す方法がわからない
・・・これは、何なのだろう・・・」
ずるずると落ちた手は、己の胸元で留まる
「――――――痛い」
それは、治らない、深い傷
---*---*---*---*---
ちょっと、追々書きたいモノへの伏線?的な・・・??
鬼の研修期間で、忘れかけた文の書き方を取り戻すためリハビリ中です
人の思考は、頭に宿るそうだ」
唐突に問いかけた彼の手には、先日、贈った南蛮の医学書
四国の学者総出で解読したその横文字の書物を、元就はたった数日で読んでしまったようだ
「あちらは凄いな。この国では想像もつかないような考えが常識となっているらしい」
感心したように小さく頷きながら、手元の書物の頁をペラペラとめくる
「人が生きるということの全ては、脳髄に集約されているそうだ。
魂でもこの身でもなく、両手でつかめる程度の、此処に」
書物から手を離し、元就はまるで耳を塞ぐかのように、両の手で頭を覆う
「・・・だが、不思議だ・・・
それでも・・・胸が痛むのだ・・・
苦しい時、辛い時、痛むのは胸なのだ」
輪郭をなぞるように、元就はずるずると手を下ろす
「ただの血肉の塊が痛む
それは、脳で感じる痛みより酷い
なにより、癒す方法がわからない
・・・これは、何なのだろう・・・」
ずるずると落ちた手は、己の胸元で留まる
「――――――痛い」
それは、治らない、深い傷
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ちょっと、追々書きたいモノへの伏線?的な・・・??
鬼の研修期間で、忘れかけた文の書き方を取り戻すためリハビリ中です
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